大正歌壇の寵児・苑田岳葉。二度の心中未遂事件で、二人の女を死に迫いやり、その情死行を歌に遺して自害した天才歌人。

大学のオカルトスポット探検サークルの6人は、京都府の山間部に佇む黒いレンガ屋敷「ファイアフライ館」へ肝試しに向かっていた。

雪の上の不可思議な蹄の足跡を追う一行は、野原の真ん中にたつ大木の枝にぶら下がる男の死体にたどり着いた。

盲目の霊能力者と、彼女をささえる仲間たち。過去の事件の真相と不思議な事象の真実を次から次へと暴き出す!快作ミステリー。

毒を盛られた父親、事故死した夫。その女の赴くところ、必ず誰かの命が危険にさらされる。

年に一度の同窓会―警部や大佐、コメディアン、聖職者。肩書きこそ違えど、みな伝統校メレワース学院の卒業生である。

十津川の大学時代の友人・早田が殺された。十津川は犯人を逮捕したが、容疑者と弁護士は余裕の笑みを浮かべる。

十津川警部宛に届いた一通の手紙。差出人は井岡さつきという女性。

十津川警部宛に届いた一通の手紙。差出人は井岡さつきという女性。

ホームズ物語は、月刊誌『ストランド』に短編が掲載されはじめてから爆発的な人気を得た。

タフでもなければクールでもない。しかし、そうなろうとあがいている少年の物語。

アルゼンチンからの奨学生として、オックスフォード大学に留学した「私」は22歳。

冬の渡月橋を臨む旅館で赤かぶ検事夫人と行天燎子警部補は、白い幽霊を見た。

国際的にも有名な画家・遠山三彩の絵「向日葵」が贋作と鑑定された。

古物、骨董品を専門に扱う旗師・冬狐堂こと宇佐美陶子は、銀座の画廊で見たタペストリーに魅せられ、現金で全作品を買う約束をする。

―これはタロット日美子が19歳の夏に起きた事件です―日美子と有里江と邦香の仲良しトリオ。

大神の天衣無縫な笑顔には、誰もがやられてしまう。スレてる俺でさえ例外じゃなかった―。

「レエ オグロアラダ ロゴ…」 ホラー作家の道尾が白峠村の河原で耳にした無気味な声。

大雪に閉ざされた山荘に招かれた6人の男女。同窓会と思いやって来た彼らを待っていたのは、変わり果てた恩師の姿だった。

われわれの宇宙以外にも多くの宇宙がある ー そんなＳＦのアイデアだったパラレルワールドの存在がいまや真剣に検討されているというのだからすごい時代になったものだ。

知らぬ間に悪魔がぼくらのあいだを歩き回っているかもしれない。恐るべき22の物語。

純聖和学園の前生徒会長であり、おかしいくらい美しい存在。

城館で名探偵が競演/落語を巡る怪事件/歌謡曲の見立て/胡乱な句作/残虐シーンに微笑む美女/ピアノ練習の怪/エロチックすぎる怪物/路地の死者の伝言。

損保会社支店長の安藤はリストラに備えて会社を辞め、教員となる。

1972年9月、ミュンヘン・オリンピックの選手村をパレスチナ・ゲリラ“黒い九月”が襲い、イスラエル選手団の11人を惨殺した。

ディー判事と副官たちは、都を離れて遥か南の地、広州へと赴く。当地を密かに訪れていた中央政府の高官が行方を絶ったのだ。

都会の安アパートで孤独な日々を

「今」を見事に描き切る、新しい才能の誕生。 気が付けば他人のファッションチェックまでしている完璧主義者の姉。

元と瑠香をはじめ、銀杏が丘第一小学校五年一組の面々は、初めての移動教室に向けて大盛り上がり。

西之園萌絵が叔母らと訪れた白刀島の診療所をめぐる怪しい噂に迫る。

テレビ制作会社で働く小野は、ある日耳にしたヴィオラ奏者の演奏に魂を揺さぶられ、番組制作を決意する。

和歌山での滞在を延ばした桑原崇たち一行。

「ふふふふふ。蜘蛛を信じる仲間ですわ」。

「僕等は…知らず知らずのうちに誰かの張った―網に掛かっているようだ」。理事長の織作是亮までが殺害された聖ベルナール学院。

同僚殺しの容疑をかけられた金谷刑事は、真犯人を挙げ自らの潔白を証明するため、取り調べ室から逃走した。

世界的に著名な要人を窮地から救ったことで、一躍全米中の注目を集めたアティカスは、再び同じ要人の警護を依頼される。

警護対象者の女性が、女暗殺者ドラマによって誘拐された。

幹部行員の裏金工作を追及した恋窪商太郎は、謂れなき罪を着せられメガバンクを辞職。

落ち目の舞台俳優・トビーは地方巡業先で、離婚訴訟中の妻から助けを求められた。自室が見張られているというのだ。

男の真の姿を見抜くという特異な能力を用いて裏社会でコンサルタントをする一匹狼の女、水原。

第25回野間文芸新人賞受賞作品 わずかずつ、かすかな輪郭を帯びてゆく日々。

宮本武蔵が撃つ!柳生宗矩が斬る! 死を賭して得た剣名、生を捨てて得た剣技、何人にも負けるわけにはいかない――。

宮本武蔵が撃つ!柳生宗矩が斬る! 死を賭して得た剣名、生を捨てて得た剣技、何人にも負けるわけにはいかない――。

亡き恋人との思い出の南房総を傷心旅行中、男は安房鴨川駅前の喫茶店で若い女と知りあう。

ホテルの一室で著名な陶芸評論家・景山秀太郎が殺された。

21歳の大学生・佐倉聖は腹違いの弟を養うため、元大物国会議員・大堂剛の事務所に事務員として勤めている。

「みなとみらい」の高層ビルを彼方に望む、横浜の下町“余毛”。

往年の大女優が怪死を遂げたとき、折悪しくハリウッドに居合わせたエラリーは現場へ急行する。

和菓子司の隠居、宇谷九一郎の住む宮脇町でも「老人相互処刑制度」が始まった。

隣家の主婦に荒々しい欲望を抱く男。見つめられる視線のなかで徐々に熟れてゆく女。

倉橋長五郎政重は、徳川家御先手組にあって、無敵の大業“鬼落とし”で知られた槍の名手。

慶長の役における蔚山城の戦いや露梁津の海戦での武功により、政重の名は全国に鳴り響いていた。

30代。OL。

パラドックス学園パラレル研究会、通称パラパラ研。所属している部員は、ドイルにルブラン、カーにクリスティー。

建仁三年、鎌倉。まだ十二歳の源実朝が三代将軍に任ぜられた。

新堂レイは、誰もが知っているブランド、Ｈの広報に就職したばかりの新卒。

「おれは私立探偵ジャック。

荒涼としたアイルランドの湿原で、赤毛の女性の頭部が発見された。

「私を誘拐してください」小宮山佐緒理は潤んだ瞳で俺の手を握りしめた―。

桜島行きのフェリーの上で、鹿児島選出の代議士秘書が刺殺された。

「むかし、あるところに、マーリアという名の売春婦がいた」。マーリアは、ブラジルの田舎町に育った美しい娘。

大手出版社の明友舎は大騒ぎになっていた。

昔の美貌を残しながらも無表情、徹底して人とのかかわりを好まなかった藍子叔母。

昭和二十年夏、敗色濃厚の戦時下の日本。

おなかがすいたら料理をつくり、あとかたづけに、へやのそうじ、退屈すれば話し相手に。

舞台は西暦二〇〇〇年の沖縄。米軍から返還された天久開放地の荒野に巨大な魔法陣が出現する。

数学教師連続殺人を捜査中のサビッチとシャーロックの元に、かつての同僚マイルズから息子が誘拐されたとの連絡が入る。

都内で発見された男性の絞殺死体。傍らに残された「タクサンノヒトガシヌ」という遺書は、大量殺人計画の存在を告げていた。

蜻蛉のような“恋愛小説家”のパパと暮らす荒野。

秀明はやや軽めの明るい浪人生。明るいといっても二浪目に突入したのだから、多少の屈託もないわけではない。

秀明を見つめ続ける不気味で執拗な視線。秀明がどこにいても、何をしていてもその「目」は彼から離れない。

すべての旅は、愛の物語である。失った愛を求め、作家は旅立つ。

私の部屋に置き忘れられた一冊のノート。はじめは手に取るつもりもなかったのに。

別れたつもりでいても、細い糸が繋がっている。

国際謀略小説大薮賞作家、渾身の力作!大物工作員“マングース”と武器商人との華麗なる死のゲーム。息も吐かせぬ巧妙な罠。

「尾張の大タワケ」がマムシ・斎藤道三や貴人・今川義元を相手に、知力・体力のすべてをかけて生き抜く戦国の世!破天荒!無頼派・安吾の「若き信長」を描く傑作歴史小説。

ワシントン州の国立公園の大森林で人骨の一部が発見された。

義父が経営するウォール街の国際会計事務所の重役であるカーヴァー。

賢才と誉れ高い建仁寺の小坊主一休。同じ寺に寄宿する少女茜の両親を捜すため、侍の新右衛門と三人で旅に出た。

正義の味方・赤頭巾侍。いささか直情径行の気味あり。

13歳の天才棋士に敗れ、挫折した男が16年後、将棋の表舞台に現れた。

降誕祭が近付く街で、イルマは不審なサイボーグの死体を発見する。捜査の過程で浮かび上がった“ドラゴン”の名を持つ男。

遙か昔から水辺に住み、日ごと機を織る美しい女たち。罪の匂いをまとう織女をめぐり、物語が密やかに始まる。

古内繁は孤独な中年サラリーマン。妻に先立たれ、会社ではとうに出世コースから外れた存在だ。

医師として生き抜くこと。それが唯一の愛の証-。

ミュンヘン・オリンピックのテロ事件の犯人に報復するべく、ユダヤ人グループは立ち上がった。

「シブミ」とは、ありふれた外見の裏に潜む洗練、日本的精神の至高の境地をさす。

19世紀半ばのアメリカ、ニューオーリンズ。そこで英国領事を務める男の元へ相談が持ち込まれた。

話があるんです―父の葬儀の翌日、一人の若者が訪ねてきた。

家出少年のホーティがもぐりこんだのは、普通でない人間たちが集うカーニヴァル。団長のモネートルには奇妙な趣味があった。

正義の味方、図書館を駆ける!―公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる法律として『メディア良化法』が成立・施行された現代。

殺人事件担当、捜査一課の宇野警部(40歳・男やもめ)と女子大生夕子(未婚)のおなじみコンビが訪れたのは、人気作家のモダンな邸宅。

宅配便、防犯システム、携帯電話のメモリー、熟年離婚、心療内科クリニック…。

ハンブリーの町で芽吹く瞬間を待っていた謀りごとはついにローランドたちを巻き込み始める。

高度な知性を持ちながら、自殺願望から無謀な超高速走行へと突入したサイコモノレール“ブレイン”。

ローランドにはかつて、心の底から愛した少女がいた―。

維新から十年、町並みも世情も変わりゆく中、いまだ江戸が残る九十九庵。